備忘録(28)斎藤知事は議会解散で対抗せよ
斎藤元彦知事への「内部告発」問題で、兵庫県議会は19日に開かれる知事への不信決議を可決する見通しになっているようです。不信任が可決された場合、知事は辞任するか、議会を解散するかの選択をすることになります。知事にはぜひ、辞任ではなく解散を選択してほしいと思います。
理由は、斎藤知事の横暴を許した責任の一端は議会にもあり、元西播磨県民局長が作成したとされる告発文書めぐる「文書問題調査特別委員会」(百条委員会)の設置をめぐっても、「政争の具にすべきではない」と反対した議員もいるからです。さらに、県が押収した元県民局長のPCから抜き取ったとされるプライバシーにかかわる文書を流した議員もいると報道されています。県議会議員選挙になれば、すべての県議会議員と議員が所属する政党や会派は、斎藤県政をちゃんとチェックしてきたのか、内部告発に真摯に対応しようとしたのか、つまり議員としての職責を果たしてきたのかを県民に説明する必要があります。選挙によって県民の審査を経た議員があらためて知事の責任を問うとともに、百条委員会で真相を徹底的に究明することが民主主義の在り方だと思います。
メディアの取り上げ方を見ていると、議会が解散になれば、議会選挙に余計な費用がかかるといった論調が見られますが、県民にとっては、これだけ県政や県議会に関心を持つ機会は少なかったはずで、選挙という民主主義の基本にお金をけちる必要はありません。メディアが選挙はお金がかかるからと、知事に辞職を迫るのは余計なお世話です。
新しい議会になれば、知事に遠慮したり、忖度したりする議員は少なくなるはずですから、告発内容についての調査、知事・副知事などの特別職や県職員が公益通報制度に違反していなかどうかの調査、知事らの百条委員会での証言で偽証はないかの調査などがより徹底的に行われるものと期待できます。メディは追及するターゲットを決めると、「辞任」するまで報道を続けますが、辞任すると一件落着で報道をやめてしまいがちです。今回の問題は、知事が辞任すれば終わりという問題ではありません。
だから結論はひとつです。斎藤知事がんばれ、不信任決議には議会解散で対抗せよ、です。
(冒頭の写真は、9月6日の兵庫県議会の百条委員会の映像から)
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