山歩きでもない、杖歩行でもない、フィットネススポーツとしてのノルディックウォーキングが27年前にフィンランドで発表された。
フィンランドから入ってくる前に提案していた日本人がいた
ノルディックウォーキングとかポールウォーキングという言葉を聞いたことのある方も多いと思います。2本のポールを持って歩くことによって、通常のウォーキングの健康効果に加えて、全身運動効果など独自のメリットが加わります。この方法は、フィンランドから入ってきたイメージが強いと思います。実は、2本のポールで歩く健康法をいち早く提唱していた日本人がいます。1986年、村雲二郎氏(発明家)は、歩行用ポール「ウェルネスウォーカー」を考案、1994年には特許出願、1999年に登録されています。村雲氏が考案したポールは、着地部分に車輪を付けて、後方にポールで押すときは車輪が回らず、前に引くときだけ回るというしくみです。
それは類例のない独自のアイデアでした。残念ながら、ポール自体の商用化は実現しませんでしたが、日本において、2本のポールで歩くウォーキングの有用性にいち早
く注目して、そのためのポールまで考案した氏の業績は歴史に残るものと言えましょう。私はいちどだけ村雲さんに、お住まいの町田市でお会いしたことがあります。熱弁をお聞きし、資料をいただきました。残念ながら2014年にお亡くなりになりました。
北海道大滝村で、8人を対象に初の体系的講習
きちんとした指導法により、日本で初めてノルディックウォーキングの講習が行われたのは、1999年(平成11年)、北海道大滝村(現伊達市大滝区)でのことでした。フィンランドから来た若きトレーナーが地元の女性8人に手ほどきをしました。その日から四半世紀。最近では街でも2本のポールを持って歩く人の姿を目にするのはめずらしくなくなっています。
健康増進や介護予防を趣旨とする自治体の取り組みも全国に広がっています。とはいえ、一般の認知度や普及率という面ではまだ途上にあると言えます。
あとは別途小論ご参照
2本のポール歩くウォーキング、すなわち「ポール歩き、Walking with Poles(ノルディックウォーキング、ポールウォーキング)」の原理や健康効果、普及の歴史などについて、大阪防疫協会の機関誌makotoで書く機会をいただきました。ネットからpdfで読めますので、どうぞご参照ください。(間に広告がはいります。)
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