変貌する世界とメディア③主張するメディア~デモクラシータイムスの山田厚史さんに聞く
大きな変化をとげるメディアの現状について、識者と対話するシリーズの3回目は、「デモクラシータイムス」という報道番組をYouTubeで放送している山田厚史さんに登場していただきます。朝日新聞記者時代から問題提起型のジャーナリストで、その姿勢は変わらず、ペンをマイクに変えて、「主張するメディア」を実践しています。
◆不偏不党とは
――山田さんは、「不偏不党」の新聞から、YouTubeというネット空間で活動されています。どんな違いがありますか。
山田 デモクラシータイムスでは、不偏不党なんてことは考えていません。というのは、不偏不党って何ですかっていう話ですよね。僕たちは自立、独立したインディペンデントなメディアだと思っていますが、不偏不党といった軸があって、その軸から右とか左とか、どの辺に自分たちが位置するかというのは、我々が決めることではなくて、見た人が考えてくれればいいと思っています。
不偏不党という概念自身が自由な言論という民主主義の基本からみれば、おかしいですよね。不偏不党というのは、読者に対しては、私たちは特定のイデオロギーを押し付けているわけではないから安心して読んでくださいと、部数拡張に使う一方で、権力に対しては、私たちは中立の立場で決して敵対しているわけではないと言い訳しているようなものです。ところが、新聞やテレビ局は、役所のなかに記者クラブを置いて、独占的に情報の提供を受けるという特権的な地位を維持してきたわけです。
――「不偏不党」という言葉は、1918年の白虹事件で、窮地に立たされた大阪朝日新聞が村山龍平社長らを退陣させ、新しい編集綱領を公表したときに使ったものですね。校條諭さんは『ニュースメディア進化論』のなかで、「この『不偏不党』は、意図するところは別として、『新聞商品主義』の別名とも言え、立場や心情を越えた読者を得るのに好都合であり、大部数を実現することに貢献した」と書いています。新聞の綱領は、「不偏不党の地に立って」(朝日新聞綱領)、「真実を追求する公正な報道」(読売信条)、「真実、公正な報道」(毎日新聞社編集綱領)などですが、記者クラブというのは、その綱領とは裏腹に物理的にも精神的にも権力側の懐の中に入るということになりますね。
山田 権力側の情報にちょっと付加価値をつけて売るというのが新聞のビジネスモデルだとすれば、不偏不党とか公正なんて言うのは、出入り業者のセールストークにすぎないよね。「政治的に公平であること」が明記された放送法の免許事業である放送ビジネスも同じようなものでしょう。しかし、記者クラブによる情報の独占、放送法による電波の独占に守られてきたメスメディアのビジネスがインターネットによって、崩れてきているわけです。ジャーナリズムの大きな役割は権力のチェックだというけれど、新聞やテレビは本当にチェックしているのか、ということです。そういう状況のなかで、僕たちの存在意義が認められてきたと思っています。
◆デモクラシータイムスの経緯
――デモクラシータイムスができた経緯を教えてください。
山田 朝日新聞のCS放送(朝日ニュースター)で、「愛川欽也 パックインジャーナル」という番組が1998年から放送されていて、僕も途中からレギュラー出演者に加わりました。番組の視聴率はよかったのですが、CS放送全体の赤字を朝日が背負いきれないというので、2012年にテレビ朝日にCS放送が移されました。この時点でCS放送での番組の放映も終了します。
このときのいきさつを話すと、「パックインジャーナル」は人気番組でしたが、ときには厳しい政権批判なんかもあったと思います。それを受け入れようとしたテレビ朝日は、生放送ではリスクが大きいと考えたのでしょう、これまでの2時間を1時間に編集すると提案しました。しかし、愛川さんが「テレビ局が勝手にハサミを入れるというなら、俺たちはやってられない」ということになったのです。
CS放送は中止になったのですが、インターネットで番組を続けられないかという話が技術スタッフからもち上がり、愛川さんも「やってみよう」とその気になりました。その結果、2012年4月から、インターネットの動画サイトで、「パックインニュース」として再出発しました。これが1年間続いたのですが、愛川さんはご自分の本業であるエンターテインメントに力を注ぎたいということになり、僕たちは自前の会社を起業し、デモクラTVというネット放送を始めました。
デモクラシーTVは、有料の会員制だったのですが、これだと視聴できる人が限られてしまいます。メディアとして力を発揮するには、多くの人がアクセスできる無料化が必要と考え、僕たち有志はデモクラTVから離れ、YouTubeによる無料放送を基本にしたデモクラシータイムスを立ち上げ、2017年から放送を始めたのです。志に賛同していただける人はカンパで支えてください、という無謀とも思える挑戦でしたが、パックインジャーナル時代からの視聴者が「支える会」を作って応援してくださったこともあり、この「寄付モデル」は軌道に乗りました。
◆YouTubeが救いの神
――YouTubeというメディアが無料放送を可能にしたということで、YouTubeが救いの神になったわけですね。
山田 動画サイトをつくるには1千万円を超えるお金がかかるのですが、YouTubeだと、映像をつくってアップするだけですむというのですから、ほんまかいな、と思いました。YouTube側も日本法人を立ち上げたばかりで、チャンネル登録会員数が10万を超えたらスタジオも無料で使わせてくれるという話もあって、これならいけるというので飛び乗ったわけです。
当初は、荻原博子さんの事務所を間借りして、番組も週末の「ウィークエンドニュース」だけだったのですが、レギュラー番組をふやし、1日に一本以上の番組を提供しようということになりました。その結果、登録会員数もふえて、現在は約18万になっています。登録会員数が10万を超えそうな段階で、スタジオの無料使用を申し込もうとしたら、「あのサービスはなくなりました」とのことでした。(下の写真はデモクラシータイムスのYouYube画面、コンテンツが豊富だ)
――番組がふえれば、会員数もふえるのでしょうが、経費もふえるはずで、無料放送は経営的には成り立っているのですか。
山田 当初の収入は、放送で呼びかけるカンパ(寄付)だけだったのですが、2023年2月決算では、収入は、寄付が2000万円、広告が750万円などとなっています。一方の支出は、撮影編集が1200万円、謝礼が600万円、取材制作が500万円、スタジオ料が300万円などとなっています。収支は毎年4月に公開しています。寄付は1回に数百円から数万円といった小口の積み上げが主で、文字通り「視聴者の善意」によって支えられています。したがって、スポンサーや銀行融資に頼らず、集まった資金の範囲で番組を作る「無借金経営」になっています。
登録会員の増加とともに寄付は増え、経営はなんとか回っていますが、出演者に「薄謝」しか支払えないのが残念です。番組を作る同人がほぼボランティアであることが「低コスト経営」を可能にしています。
――寄付金が月にならせば月160万円を超えるというのはすごいですね。
山田 新聞代が高いということで、やめる人が多いなかで、僕たちは個人の寄付に支えられているわけで、やりがいがあります。
◆YouTubeへの不安
――YouTubeを利用するメリットは大きいようですが、Googleの傘下にあるこの巨大なプラットフォームに多くのメディアが依存しているというのは、不気味な感じもしますね。不安はないのですか。
山田 YouTubeの最大の問題は、映像を流したり、広告を載せたりという権限をYouTubeが持っていて、僕たちにとっては生殺与奪の権限をYouTubeに握られているということだと思います。言うことを聞かないと、いつどうされるのかわからないってことです。過去の放送のアーカイブもYouTubeが持っているので、追い出されてしまうと、自分たちのコンテンツにも近づくことができなくなってしまうわけです。
――実際に、そういう体験はあるのですか。
山田 この番組には広告料は出せません、というのは、ときどきあります。番組で広告は流れるのですが、お金は入ってこないのです。戦争とかテロを取り上げたときなどに起きるのですが、どういう部分が広告の基準に抵触するのかといった具体的な説明はありません。
――YouTubeの「広告掲載に適したコンテンツのガイドライン」を読むと、「不適切な言葉遣い」、「暴力」、「成人コンテンツ」、「衝撃的な内容」、「有害な行為や信頼性の低い内容」などが例示されています。これだけ見ると、地上波のテレビで流されているコンテンツでも、抵触するものがありそうですね。戦争については、「ウクライナ戦争のため、戦争を悪用、容認するコンテンツは収益化の対象外」となっていますから、広告料は出さないということになります。しかし、「暴力」の記述のところには、「ジャーナリズムの文脈で暴力事件に関する信頼できるニュースを報じている場合、収益化の対象となる可能性があります」とも書かれています。必ずしもジャーナリズムを保障している書き方ではないですね。
山田 YouTubeには膨大な量の情報がアップされているので、監視はAIに任せていて、AIはそれこそ機械的に戦争の内容が含まれていると判断すると、広告料を出さないということになるのでしょう。僕たちは報道として、戦争とかテロを取り上げているのだけれど、実際には、それでも広告がだめという場合があるわけで、審査がちゃんと機能していないのだと思います。
――YouTubeには、「炎上商法」と呼ばれるようなまさに「衝撃的」なコンテンツで、広告料を稼いでいる人もいます。YouTubeの広告基準がちゃんと守られているのなら、「暴露系ユーチューバー」とか「私人逮捕系ユーチューバー」などというのが生まれるはずはないですね。
山田 広告については、僕たちは広告料目当てではないので、まだいいのですが、困るのは、「コミュニティガイドライン」と呼ぶYouTubeの基準に違反しているということで、コンテンツが削除されたり、チャンネルそのものも停止されたりする可能性があることです。
――これも実際に起きているのですか。
山田 あります。最初は、コロナの初期の段階で、東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦さんが出演して、コロナウイルスの特徴は、発症する前でも感染力を持っていることだとして、コロナの蔓延を防ぐには、PCR検査を広範囲に実施して、陽性になった人を隔離する必要ある、という趣旨の発言をされました。これが「医療の誤った情報」というカテゴリーにあてはまったようで、コンテンツが削除されました。(下の写真は、デモクラシータイムスでの児玉龍彦氏の情報発信)
――未症状でも感染力があるというのはコロナの常識になりましたが、当初は、政府はこれをなかなか認めようはしなかったのですね。YouTubeのガイダンスには、「地元保健当局や世界保健機構(WHO)のガイダンスに反する医療上の誤った情報を広める」のが「医療誤情報」と定義されていますから、これに抵触したというのでしょうね。
山田 未症状でも感染力あるという情報はWHOでも認識していたので、こちらからWHOも認知しているとして異議申し立てをしたところ、すぐに削除は取り消されました。先駆的な知見であっても、WHOなどのお墨付きがないと削除の対象になるという実例です。
――まず削除して、苦情が正当なら復活させるというやり方ですね。児玉さんがデモクラシータイムスの「ウィークエンドニュース」に出演された2020年4月3日のときに、私も出演していました。児玉さんが政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の委員について、過去に立派な業績をあげた人たちだが、遺伝子工学によるデータの集積と分析という新しい手法にはついていけず、その対応は「昭和のナツメロみたい」と発言されたのに衝撃を受けました。その後も日本のコロナ行政は「昭和のナツメロ」を歌い続け、PCR検査の後進国になりました。YouTubeもナツメロに唱和しそうになったということでしょう。(下の写真は2020年4月3日の「ウィークエンドニュース」)
山田 コロナに対する児玉さんの分析や提言は、明確でわかりやすかったので、児玉さんが出演するたびに視聴者がふえ、デモクラシータイムスの登録会員数も伸びました。しかし、児玉さんのような専門家の知見であっても、公的機関の見方と異なると、YouTubeのガイドラインに抵触して削除されることもあるわけで、それを避けようとすると、政府の見解に反するようなことは言えなくなる危険があるわけです。
実は、もうひとつ、コロナに関連して、削除されたコンテンツがあったのですが、これは異議申し立ても認められませんでした。2021年7月に山岡淳一郎さんの「ニッポンの崖っぷち」という番組で、コロナワクチン接種後に死亡された人たちと接種との関連性について、名古屋大学医学部の小島勢二名誉教授から話を聞いたところ、これまでに76万回視聴されるほど関心を持たれたので、さらにこの問題を深堀する番組を流したところ、しばらくして削除されました。(下の写真は、76万回視聴されている小島勢二氏出演の「ニッポン崖っぷち」)
――ワクチン接種を勧める政府にとって、もっとも触れられたくない問題ですから、接種後死亡のメカニズムなどについての「公式見解」はほとんど出なかったと思います。ところで、YouTubeの「コミュニティガイドラインストライキ」という項目を見ると、「90日以内に3回の違反警告を受けたチャンネルは停止されます」と書かれています。3ストライクでアウト(退場)ということですね。
山田 ある日、突然、放送ができなくなるということです。異議申し立てという仕組みはあるけれど、再検討の権限はYouTube側にあり、その内容も説明されません。僕たちは自由な言論空間としてYouTubeを利用してきたのですが、実際には、そうでもないということがわかった、ということです。彼らに悪意があるわけではないけれど、それだけに無機質な恐怖を感じます。
――YouTubeには毎分500時間のビデオがアップされているそうですが、これだけ大量の情報から、差別的な発言やフェイクニュースなど悪質なガイドライン違反を取り除こうとしたら、大量のデータ処理が得意なAIにまかせるしかないでしょう。AIがまず自動的に削除し、文句があれば、人が関与して再検討しようというのでしょうが、ニュースメディアとしては、いつも削除やチャンネル停止のリスクを抱えることになります。YouTubeに限らず、SNSの世界では、こうした問題がありますね。
山田 YouTubeを利用すると、視聴者の年齢層などの属性を教えてくれたり、視聴率が悪いコンテンツがあると、そのリストラを勧めたり、経営のアドバイスもしてくれます。商売としてはありがたいのかもしれないが、沖縄とか原発などのテーマで、視聴率が悪かったコンテンツについてリストラを促されると、余計なお世話だと言いたくなります。
――YouTubeは、映像を発信する人や組織を「クリエーター」と呼び、クリエーターのなかで、登録会員数などで一定の水準を充たすと広告を掲載できる「YouTubeパートナー」の資格が得られるようになっています。クリエーターのコンテンツが新たな視聴者をふやせば、YouTubeが得る広告料もふえるわけで、良質なコンテンツであるかどうかは、知ったことではない、ということでしょうね。
YouTube側は、膨大な情報をAIなどで分析して、掲載基準に合っていないとか、もっと視聴者がふえるコンテンツにしたら、とかをクリエーター側に伝えるのでしょうが、それが結果的には、政府の見解に反する見方を排除したり、視聴者数は少ないけれど良質なコンテンツを追い出したりすることにつながるように思います。外から見れば、「悪意の不在」による情報操作が行われているように思えますね。YouTubeにもいろいろ問題はあるのですが、それに代わるプラットフォームを見つけるのは難しいですか。
◆他メディアとのコラボ
山田 YouTubeのような動画サイトを見つけたり、つくったりするのは難しいですね。そこで僕たちが考えたのは、デモクラシータイムスをリベラルな言論番組のプラットフォームにすることです。しかし、YouTubeには、アルゴリズムで視聴者の傾向を読み取って「おすすめ動画」を自動的に示すブラウジング機能もあるので、無理する必要もないということになりました。
いま、僕たちが試みているのは、ほかの言論メディアとのコラボです。調査報道で評価の高いネットメディアのTansaのジャーナリストが出演する「探査報道最前線」という番組を月1回程度、流しています。これまでも日刊ゲンダイや週刊エコノミストとのコラボをしたのですが、紙の媒体は、どこもネット配信を自前で始めるようになったので、既存メディアとのコラボは必要性が薄らいできました。どちらかといえば、これから世の中に打って出ようという「新しいメディア」の踏み台になれれば、と思っています。
TANSAのジャーナリストの辻麻梨子さんは、児童の性的な画像や動画を拡散・売買しているウェブサイトの運営者を取材するため、ファンドレイジングで取材の資金を集め、シンガポールまで行って記事(「誰が私を拡散したのか」)を書き、この一連の報道で2023年末に「第4回ジャーナリズムXアワード」のX賞(大賞)を受賞しました。(下の写真は、Tansaの「誰が私を拡散したのか」シリーズのひとつ)
同じくTANSAの中川七海さんは、2021年から大阪・摂津市で起きているダイキンの水質汚染問題を粘り強く追い、「シリーズ『PFOA』」が2022年の「PEP(政策起業家プラットフォーム)ジャーナリスト大賞」を受賞しました。中川さんは、2021年に東日本大震災を検証したシリーズ「双葉病院 置き去り事件」で「ジャーナリズムXアワード」を受賞しています。(下の写真は、公害「PFOA」シリーズのひとつ)
調査報道に情熱を注ぐ若い世代の記者を応援したいし、デモクラシータイムスがこうした動きのプラットフォームになれれば、と思っています。
◆主張するメディアのかがり火を灯す
――権力の監視というのがメディアの大きな役割ですが、この点では新聞やテレビの弱腰ぶりが目立ちます。だからこそ、デモクラシータイムスのような主張する言論メディアが評価されているのだと思います。それは、健全な民主主義にとって良いことだと思うのですが、米国をみると、社会の分断につれてメディアの分断も進んでいて、健全な民主主義とは思えなくなっているように思えます。2019年の大統領選挙で、バイデン氏の当選という客観的な事実をめぐっても、メディアの見方が分かれました。日本は、大丈夫でしょうか。
山田 言論の状況というのは、偏差値のグラフみたいに山なりになっているイメージがあります。中道といった考え方が山の頂点になっていて多くのメディアがあり支持者も多く、左側がリベラル、右側が保守で、中道から離れて「過激」になるにつれて数が少なくなり支持者も少なくなる、という姿です。しかし、米国の状況はリベラルと保守がそれぞれの山を形成し中央がへこんでいる感じで、ふたつの山がどんどん中央から離れていこうとしている、ように思えます。こうなるとお互いに言葉が通じない世界になっていて、とても健全な民主主義とは言えなくなっています。
日本は、そこまでひどくはないと思いますが、言論メディアが視聴者数を気にし始めると、過激なほうが受けるので、中央の山が崩れて、ふたつの山ができて、それが互いに離れていく米国型になりかねないと思います。だから、僕たちがいちばん気を付けているのは、視聴者数を取りにいかないということです。ジャニーズ問題をやれば視聴者数はふえるとわかっていたけれど、芸能界の内幕に詳しいジャーナリストが仲間にいないこともあり、積極的に取り上げませんでした。ちゃんと取材せずに語るのは独善になってしまうでしょう。ジャーナリズムとしての矜持が大事だと思います。
――安倍政権時代に、「デモクラシータイムスは、安倍政権が終わるまで続ける」と言っていましたが、安倍政権が終わった今も続けていますね。そのモチベーションは何ですか。
山田 安倍政権が終わったときに、どうするという話になったのだけれど、菅政権になっても、表紙を変えただけで、もっと悪辣になっていくのではないか、ということで、続けることにしました。僕自身のやめ時も考えなければいけないのですが、視聴者数も寄付も伸びています。これが伸びているうちは、辞めるわけにはいかないと思っています。世の中を考えると、安倍の時代が終わったけれどちっとも変わらない。そうなると、主張するメディアとしてデモクラシータイムスは存続しなければいけないと思います。
コロナ問題では、児玉龍彦さんの知見を伝えることで、政府に先んじてコロナの実相を伝えました。その後も、荻原博子さんを中心にマイナカードの問題点を取り上げて世論を喚起しました。大阪万博の問題点も早くから追及してきましたが、僕たちが指摘した通り、2025年4月からの開催が危ぶまれる状況になっています。まだ僕たちが取り上げていかなければならない問題がたくさんあると思います。(下の写真は、荻原博子さんのが取り上げたマイナカード)
――主張するメディアのかがり火を灯し続けるということですね。ありがとうございました。
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